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私雨邸の殺人に関する各人の視点
2024-04-19 / 渡辺優 / 双葉社 / 296
2024-9-6
タイトルどおり複眼視点で語られるクローズドサークルミステリー。真犯人を含む登場人物の一人称語りが「嘘含み」であり、事件に関係のないものも含めて「それぞれの語り手が嘘をついている」ことによるミスリードを楽しむ趣向。テキスト(文章)によるミスリードは、テキストであるということをうまく活用したトリックが用いられるが、本書もやはりそこに仕掛けがある。ついついストーリーを早く追いかけたくなって充分考えないで読み進めてしまいがちだが、情景をよく思い浮かべながら読むタイプの人なら、トリックにたどり着けるかも。 -
ギャル医者あやっぺ (4)
2024-04-17 / 長イキアキヒコ / 竹書房 / 128
2024-5-5
最終巻。 前巻で4巻は2023年の冬との話だったのだけど、完全に2024年の春じゃん。 妙に好みにシックリくるギャグ漫画だった。 紙媒体でも買ってたりする。 終わるのスゴい寂しい。 もう、相変らず全体的に面白い。 でも、医療を扱っている漫画故に、たまにグロかったりするので注意が必要。 -
異世界小林幸子 ~ラスボス降臨!~ (1)
2024-04-08 / 國立アルバ / 秋田書店 / 160
2024-5-5
何故か自分の歌を全て忘れて、 ラスボスとして異世界に降臨した小林幸子さんが、 衣装と歌を取り戻しながら魔物たちを救っていくお話。 全てって・・・何曲あるんだろう? 随分昔に北島三郎さんが600曲くらいあって全ては覚えていないみたいなことを話してた気がするんだけど・・・。 小林幸子さんもだいぶ多いよね? ぶっちゃけ絵はまだ拙いし、あとがきでも触れてるように女の子も可愛くない。 でも、インパクト重視の漫画だから大した問題ではない。 むしろエスカルゴがスゴい気色悪さなんてスゴく良い。 ただ、歌の思い出し方が雑な気がする。 なんというか、なんとなく必要だったから思い出しました、みたいなお手軽さがある。 勝手に期待しておいて思い通りに助けてくれなかったから裏切られたってメチャメチャな言い分ではある。 -
ふつうの軽音部 (1)
2024-04-04 / 出内テツオ / 集英社 / 208
2024-6-27
高校生の繊細な機微を描くのとすげーかるいかんじでウケるみたいなノリでいくのと、バランスがめっちゃいい -
手札が多めのビクトリア (2)
2024-02-17 / 牛野こも / KADOKAWA / 168
2024-5-22
貴族と平民の身分格差がある近代ヨーロッパ風の世界が舞台。魔法は今のところなさそう。 王国の優秀な工作員だったクロエは組織を抜け出し名前をビクトリアに変え、近隣国に移住する。移住先で母親に捨てられた少女に出会い、ともに暮らすようになる。少女を引き取る際、身元保証人となった騎士団団長とも交流しつつ「善良な一般市民」として振る舞うが、工作員時代のきねづかで多才なビクトリアを周囲は放っておかなかった。 -
成瀬は信じた道をいく
2024-01-24 / 宮島未奈 / 新潮社 / 208
2024-4-27
前作に続き気分爽快な存在、成瀬。 話の中で1番ドキッとした一文があって 「なぜ他人がわたしの将来に関心を持つのだろうか」と成瀬が呟くのだけど 確かに、自分含め他人からも言われることあるよな、と。 にしても本当、成瀬はかっこいいわ -
织星 星を編む
2023-11-08 / 凪良ゆう / 講談社 / 288
2024-1-18
「汝、星のごとく」のスピンオフで 「春に翔ぶ」「星を編む」「波を渡る」の 3編が描かれています。 「春に翔ぶ」は北原先生の過去が描かれていて、 そんなバックボーンがあったんだと驚きました。 「星を編む」は櫂の担当編集者の今が描かれていて、 過去の反省を活かして前に進もうとしている姿にグッと来ました。 「波を渡る」は暁海と北原先生の晩年が描かれていて、 これが「汝、星のごとく」の正当な続編に当たると思います。 自分的には、「汝、星のごとく」が良すぎたので少し物足りなく感じてしまいました。 凪良さんの本は心が。笑 -
象之首 エレファントヘッド
2023-09-26 / 白井智之 / KADOKAWA / 384
2024-9-15
正直読んでいてエログロ耐性ないとちょっときつい、 というか不快に思うところは多々あるかも。 ただ、これを考えたのはすごいなと思います。 脳汁ドバドバ。 ミステリーとしては、伏線を回収し、真実に辿り着き、スッキリとしました。