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婚約者は、私の妹に恋をする (2)
2017-12-09 / はなぶさ / KADOKAWA / 320
2024-7-11
カラスはどこかのループ世界のソレイルだと思ってたけど、ちがうのかもしれない。 -
志木们 志木さんち
26话 / りべるむ / 一迅社
2024-1-29
母親の行動原理が理解できない。 生まれたての娘を手放した理由が「遅くできた子だからちゃんと育てられるか不安だし年の離れた息子たちと馴染めるかわからないんで見極めてから」て…… えっそんな理由で施設に預けたの?? 息子たち三人もそこそこいい年齢なのに、母親が妊娠・出産したのまったく気付かなかったってアリ?? てか今って虐待ネグレクト貧困で児童養護施設も満杯なのに、身も蓋もないこと言えばそんな個人の主義信念に関わる自業自得な事情で子供に割を食わせたの?? 息子三人もそれそんなにあっさり受け入れられる???? って具合に登場人物の行動に違和感しかなくてツッコミが追い付かない。 スルーできる人なら楽しめるだろうけど自分は無理。 -
尸人庄谜案 屍人荘の殺人
2017-10-12 / 今村昌弘 / 東京創元社 / 336
2024-9-9
かなり特殊な状況から生じたクローズド・サークルものだが、トリック自体は「本格」を逸脱しているわけではなく、その唯一無二の設定ゆえに「本格」のルール内であっても、この状況でないと起こりえないかなり独創的で斬新なものになっているのが魅力。なので作者が文章でミスリードするような策を弄さなくても、物語の中で登場人物たち自身が何気なく犯してしまうミスによってトリックを成立させているところが素晴らしく、こういう場合にありがちな都合のいい強引さがなく思わず納得してしまうくらい自然なその出来栄えは、やはりこの独自性の高い状況設定がゆえだろうと思う。たまに出てくる主人公たちのラノベっぽいのりと、状況のシリアスさとの間に違和感を覚えるところがあるのが唯一の不満。 -
星降山庄杀人事件 星降り山荘の殺人
2017-7-14 / 倉知淳 / 講談社 / 452
2024-9-7
あらかじめ仕掛けられたトリック。こんな技もあるのだなぁと感心。ライトな文体で描かれる山荘での登場人物たちのやりとりも長さを飽きさせない。 -
余命10年
2017-05-15 / 小坂流加 / 日本文芸社 / 358
2024-7-5
「愛する人と別れることが死だと思った」。 「死」ってどうして怖いのか。 痛いから。苦しいから。 それもあるだろうけど、愛する人のこれからを見ることができなくなるからかも。 私にとって死は、宇宙空間に投げ出されるイメージ。 そこで静かに瞬く星になるまで、心から笑いたいな、こちらで。 -
镜之孤城 かがみの孤城
2017-05-11 / 辻村深月 / ポプラ社 / 554
2024-1-18
人間の生態ってすごくてさ。 この作品に出会って、読んで、心からぶわっと、何かがあふれ出す、その瞬間を楽しみにしていた。 やっと読めた。 特に中盤以降、物語の展開とかがみの孤城の彼らへの思いが止まらなくなってしまって。 通勤電車の中で、寝る前のベッドの中で、浮き上がってくる鳥肌を抑えることが出来ずに夢中になって読んでいた。 それなのに。 人間て、眠くなるのね。 おかげで思っていたより、読了まで時間がかかってしまいました。 疲れたら「疲れた」って、身体はサインを出してくれる。 そう、それは、かがみの孤城の彼らも同じこと。彼らもきっと、サインを出していた。大人は、彼らの発する、そのサインに気付き、一緒に向き合ってあげないといけない。 -
十二个想死的孩子们 十二人の死にたい子どもたち
2016-10-15 / 冲方丁 / 文藝春秋 / 404
2024-6-26
子どもには子どもの完結した世界と理屈があり、自己のとらえかたがあると思った。おとなは経験則で俯瞰的に物事をみるのかもしれないが、それは「子ども」をやっていくうえでは、なんのあてにもならない、指針を示すものでもない。 そして死に値することとはなんだろうと考えてしまう。