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余命10年
2017-05-15 / 小坂流加 / 日本文芸社 / 358
2024-7-5
「愛する人と別れることが死だと思った」。 「死」ってどうして怖いのか。 痛いから。苦しいから。 それもあるだろうけど、愛する人のこれからを見ることができなくなるからかも。 私にとって死は、宇宙空間に投げ出されるイメージ。 そこで静かに瞬く星になるまで、心から笑いたいな、こちらで。 -
“文学少女”与渴求真爱的幽灵 “文学少女”と飢え渇く幽霊
9话 / 2006-08-30 / 野村美月 / エンターブレイン / 318
2024-3-9
エミリー=ブロンテの「嵐が丘」をモチーフに書かれた物語。 暗くて悲しいお話でした。 暗号が解読出来た時には、もう戻ることは出来ずなんとも言えない感情になります。 -
きみの友だち
2005-10-20 / 重松清 / 新潮社 / 316
2024-7-12
子どもは大人が思うより必死に考えている。 そんなことを感じさせてくれる作品。 不器用で純粋な子どもの友情に 涙が自然とこぼれる。 -
在自己的世界闪闪发光 裸一貫!つづ井さん
63话 / 2019-09-11 / つづ井 / 文藝春秋
2024-3-5
つづ井さんと愉快な仲間たちのハイテンションな日々は相変わらず楽しいのだが、つづ井さんの推しが三次元の舞台俳優になり、岡崎さんやゾフ田さんなど、友人の推しがアイドルになってしまったので、アニメ漫画ゲームに関するネタをはじめとするおたく濃度は薄れた。 腐女子というより生萌え夢女子寄りになってしまったので、私が求めていたものとは違うかも……いや楽しいのは楽しいんだけど、推しの意味を広義で解釈できる人向け。 -
ご飯は私を裏切らない
11话 / 2020-08-04 / heisoku / KADOKAWA / 154
2024-3-5
毎日過酷なバイトに身を投じながら、家にかえりささやかな、けれど歓びに満ちた食事をとるのが生きがいな主人公。ちょいと簡単料理、疲れたときのリーサルウェポンに、と思ってしまう。いくら、何回も登場するところをみると相当好きとみました。ひとつぶひとつぶ命をいただいている実感、と。バイトの息抜きに求人情報を見る無限ループ。ひんぱんに挟まれるアメリカギンヤンマからヨトウムシまで動物への熱い思い。簡単な仕事ほどクビになりやすく、過酷な仕事ほど達成度が低くても許容されやすいという職業観。過剰なほどの密度のモノローグ。いつまでも読んでいたい気持ちに。 -
便利店人间 コンビニ人間
2018/9/4 / 文藝春秋 / 168p
2024-8-7
恵子の異常性によって浮かび上がる、恵子の周りの人々の「普通にとらわれることの」異常性に読者ははっとする。 この物語にみな共感を覚えるのは、みなが「普通でいることは楽なだけで実は普通というのは存在しなくて、ただ社会のシステムに否応なく乗っかっているだけだ」ということを、実は知っているからだ。 -
ギャル医者あやっぺ (4)
2024-04-17 / 長イキアキヒコ / 竹書房 / 128
2024-5-5
最終巻。 前巻で4巻は2023年の冬との話だったのだけど、完全に2024年の春じゃん。 妙に好みにシックリくるギャグ漫画だった。 紙媒体でも買ってたりする。 終わるのスゴい寂しい。 もう、相変らず全体的に面白い。 でも、医療を扱っている漫画故に、たまにグロかったりするので注意が必要。 -
夏目新的结婚 夏目アラタの結婚
106话 / 2019-11-29 / 乃木坂太郎 / 小学館、東立出版社
2024-3-6
幽麗塔といい第三のギデオンといい本作といい、引きと掴みが物凄い。 最後のページを読み終えた時「ここで切るの!?」「この後どうなるの!?」「早く続き読みたい!!」とジタバタする。 絵は文句なく美麗、登場人物は美男美女ぞろい。 連続殺人鬼のヒロインは昨今珍しくないが、児童相談所の職員と死刑囚の面会からスタートする恋愛サスペンスという設定は斬新。 そこに「連続殺人鬼の犠牲になった、子供の父親の首をさがす」という目的が加わり、どこまで嘘で真実か分からないヒロインの妖しく美しい魅力と相俟って、ハラハラドキドキのスリルが持続する。 真珠の言動は二転三転し、アクリルガラス越しに彼女が見せる笑顔と涙がはたして素なのか演技なのかアラタと一緒に翻弄される快感。互いの裏をかこうと機転を駆使する、息詰まる心理劇にのめりこむ。 個人的にはドラマ化してほしい。