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放課後ミステリクラブ (1) 金魚の泳ぐプール事件
2023-06-26 / 知念実希人 / ライツ社 / 160
2024-5-3
推理の面白さや伏線回収の気持ちよさを、子どもでも味わえるように作られていてよかった。 大人だったら犯人はなんとなくわかってしまうかもしれないけれど、動機なども含めた真相にたどり着ける人はそう多くないと思う。 親子で楽しめるミステリというのはとても素敵だなと思った。 -
成瀬は信じた道をいく
2024-01-24 / 宮島未奈 / 新潮社 / 208
2024-4-27
前作に続き気分爽快な存在、成瀬。 話の中で1番ドキッとした一文があって 「なぜ他人がわたしの将来に関心を持つのだろうか」と成瀬が呟くのだけど 確かに、自分含め他人からも言われることあるよな、と。 にしても本当、成瀬はかっこいいわ -
満月珈琲店の星詠み~ライオンズゲートの奇跡~
2021-12-07 / 望月麻衣 / 文藝春秋 / 238
2024-4-27
星詠みについては前2作ほどではなく、それぞれの視点からの長編でした。 鮎川さんの親の話で、とても真っ直ぐで強い藤子さんの過去から現在が書かれています。 「恋愛感情なんて大きな愛の中のひとつでしかない」なんて、カッコいいなぁと思います。 3作の中では1番好きです。うっすら涙しました。みんな幸せになってほしいですね。 -
成瀬は天下を取りにいく
2023-03-17 / 宮島未奈 / 新潮社 / 208
2024-4-11
好奇心旺盛で我が道を行く成瀬は学生時代に憧れたキャラ。そして、どこか不器用だったり不完全なところも共感できて自分と重ね合わせたりして。素直に面白かったです。 -
阿滋漫画大王 あずまんが大王
あずまきよひこ / メディアワークス
2024-4-5
再読ー。 散ればこそいとど桜はめでたけれ、なーんて言いますが、どんなに充実していようがつまらなかろうがダラダラ過ごそうが、高校時代には必ず終わりが来る。来るからこそ、愛おしい。泣いたり笑ったり怒ったりした3年間ともいよいよお別れ。 ただ「終了」っていうのではなくて、「終わった後」の予感がギャグ漫画の範疇を越えていますね。名作。 -
52ヘルツのクジラたち
2020-04-18 / 町田そのこ / 中央公論新社 / 260
2024-3-22
52ヘルツで歌うクジラの声は、他のクジラには届かない。 それは他のクジラがキャッチできる周波数を、大きく外れているからだ。 52ヘルツの人々には、待っているだけでは出会えない。 出会おうとして動かなければ、その存在にすら気づけず、助けることができない存在なのだとおもう。 本は動けない。 誰かが運んで手渡すか、その人自身が気づいて手に取らなければ、人のもとには届かない。 どんなに想っても、動かなければ、出会わなければ想いは届けられない。 だから届けられるように、動かなければいけない。本ではなく、人の方が… -
丹皮尔的美味冒险 ダンピアのおいしい冒険
2020-08-07 / トマトスープ / イースト・プレス
2024-3-22
ダンピアと愉快な私掠船の海賊たちがゴールデンカムイさながらのB級グルメ紀行をくり広げる海洋冒険もの。絵柄は山本ルンルンとかカートゥ―ンぽいが、歴史的な考証がしっかりしてて知的好奇心が刺激される。トドの油食いたい。ぱくぱく読んでしまう焼きマシュマロのような漫画。 -
仓惶 ヘルタースケルター
9话 / 2003-04-08 / 岡崎京子 / 祥伝社 / 315
2024-3-18
この物語のすごいところ、そして怖いところは、りりこ自身がいずれ視聴者に飽きられると達観しているところ。達観すれども受け入れられない彼女の、周囲を巻き込んだ壮絶な悪あがきが何百ページにもわたって描かれる。