夏の終わりに輝る珠 游戏

住民の少ない、とある田舎町。


その田舎町の外れにある、町唯一の神社。
いつもは人気のまったくないその場所。
でも、今日だけは多くの人で賑わっていた。


今日は年に一度の夏祭りの日。
色鮮やかな屋台が並び多くの人で賑わっていた。

ボクもその夏祭に、友達と来ていたんだけど。


夏祭りの最中に、友達が提案した肝試しのために
人気のない、境内裏の林の中で歩くハメになっていた。


暗くてよく見えないから、友達ともはぐれちゃって・・・。


どっち方面に帰っていいのかも判らず途方にくれていると、
ボクは、昔お母さんに聞かされた言葉を思い出していた。


この神社では、毎年夏祭りの時期になると、
必ず町の人が１人、殺される。
しかも見るも無残な、惨殺死体で見つかる・・・と。


その話を思い出したボクは、
一層のことここから早く帰りたくて、ひたすらに歩いた。


でも回りは暗い。
見えるのは闇。聞こえるのは夏虫の声。


（惨殺死体・・・）


あまりの恐怖に身体を震わせているとき。


茂みの先から、真っ赤な光が放たれて・・・。