クラスメイトの突然の転校、近しい人との死別、見知らぬ大人や、転校先での出会い、異性へ寄せるほのかな恋心、淡い性への目覚め、ケンカと友情―まだ「おとな」ではないけれど、もう「子ども」でもない。微妙な時期の小学五年生の少年たちの涙と微笑みを、移りゆく美しい四季を背景に描く、十七篇のショートストーリー。 一篇が原稿用紙15枚程度と短いながらも、人物描写や情景の描かれ方の完成度が高いと評判を呼んだ。中学入試の問題や大手塾の模試にこの短篇から出題されることでも注目度の高い作品で、小中学生はもちろん、「かつて小学五年生だった大人」にはとくにおすすめしたい。
more...