《萤火虫之墓》将战争尾声及美军驻扎下的社会百态,以凝练、沉郁的文字书写得厚重而悲凉,引起读者和媒体的广泛好评与深刻反省,作品被陆续改编成动画、电视剧与电影,感动了越来越多的人。《萤火虫之墓》共收录野坂昭如6篇经典作品:《萤火虫之墓》、《美国羊栖菜》、《焦土层》、《育死婴》、《探戈舞曲》、《可怜的孩子》。昭和20年9月21日、神戸・三宮駅構内で浮浪児の清太が死んだ。虱だらけの腹巻きの中にあったドロップの缶。その缶を駅員が暗がりに投げると、栄養失調で死んだ四歳の妹、節子の白い骨がころげ、蛍があわただしくとびかった―浮浪児兄妹の餓死までを独自の文体で印象深く描いた『火垂るの墓』、そして『アメリカひじき』の直木賞受賞の二作をはじめ、著者の作家的原点を示す6編。
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読点が長々と続く文体は読みづらいが、これ以上に焼跡闇市にふさわしいものはないのかもしれない。息せきって話すときのような混乱した感じ。読み直さなければすっと入ってこないような文章だが、リズムに乗ってくるとあれよあれよと読むのが止まらない。あの戦時下が鮮度を保ちそこにある。戦争孤児がどれだけお腹を空かせていたか、戦争がなにを変えたのか、それは知りようもないが、こうして読むことができることがありがたい。答えを簡単には出さず、むき出しの体験があるだけ、だった。