魔術士オーフェンはぐれ旅　新装版9 小说

●我が庭に響け銃声

　　最接近領にたどり着いたオーフェンは、レティシャから「牙の塔」秘蔵の拳銃であり、師であるチャイルドマンから使用法を教わった武器である「ヘイルストーム」を託される。そして、領主に仕える実体を持たない白魔術士、ダミアン・ルーウによる不気味な予言を知らされる。「6人が死ぬ」。その予言にしたがって、事態は動いているのだという。クリーオウとマジクは領主に囚われており、その領主も「十三使徒」によって命を狙われている。巨大な権力の思惑に振り回されながら、オーフェンはウィノナ、ロッテーシャとともに領主の館へとたどり着く。そこで待っていたのはドラゴン種族の「聖域」からのエージェント・最強の暗殺者「ドッペル・イクス」の一人、ジャック・フリズビーだった。
　　約束された死に、オーフェンは抗いきれるのか?


●我が館にさまよえ虚像

　　暗殺者と魔術士による大規模な戦闘から一夜が明けた。オーフェンは無事に生き延びたものの、再会したマジクとクリーオウが領主アルマゲストに盲目的に従っている姿に違和感を覚え、さらに、ダミアンからレティシャの死を告げられ、衝撃を受ける。未だに領主を狙う何者かの襲撃は続いており、オーフェンたちは行動と選択を迫られる。クリーオウはレキを探すため、マジクはオーフェンのような魔術士になるために動き出し、ロッテーシャの前にはエドが現れて真実を告げていた。オーフェンは状況に振り回され、起きることすべてに苛立ちを隠せない。足掻き続けるオーフェンの前に現れたのは、ダミアン・ルーウ。すべてを知り、すべてを操っているはずの白魔術士だった。
　　クライマックスに向け、それぞれの思惑が明かされていく。