魔術士オーフェンはぐれ旅　新装版3 小说

●我が過去を消せ暗殺者

　　フェンリルの森でクリーオウになついてしまったディープ・ドラゴンの子供・レキを連れて、オーフェンたちは旅を続ける。道中、森の一部をレキが焼き払ったせいでレンジャーに逮捕されたオーフェンたちのもとに現れたのは、「牙の塔」チャイルドマン教室の一員であるレティシャだった。レティシャによればこの二週間で「塔」の5人の長老が次々と暗殺されているのだと言う。レティシャに請われて「塔」のあるタフレム市に向ったオーフェンを、暗殺者が襲う。魔術も格闘術も全盛期のオーフェンに匹敵するその少年は、五年前、牙の塔で天才と呼ばれたオーフェン=キリランシェロにそっくりの容貌をしていた。キリランシェロはオーフェンを挑発するため、クリーオウへとその手を伸ばす。
　　思い出の地で、オーフェンは自らの過去と決闘する!


●我が塔に来たれ後継者

　　「暗殺者キリランシェロ」を巡る一連の騒動は決着し、オーフェンは旧友であるフォルテによって「牙の塔」に一定の安息を得ていた。一方、マジクはチャイルドマン教室に残された黒革の本を解読しようとしていた。「ブラウニング家の世界書」。魔王スウェーデンボリーが記したと言われ、200年前に天人種族たちが膨大な労力と代償を用いて神々の国から召還した神の歴史書である。暗殺者育成専門の術士・カーレンは世界書を狙ってオーフェンとマジクを狙う。防戦一方では事態を打開できないと考えたオーフェンは、単身、「牙の塔」のカーレン教室に向う。しかし、そこに待ち受けていたのはカーレンとその弟子であるハイドラントだった。
　　牙の塔を舞台に、魔術士同士の抗争が始まる!