深町の恋人と言われている、真部がまだ幼い頃に死んだ姉。真部の元を去る時、彼女は、自分には会わねばならない人がいると言い残していた。街外れのホテルの風呂場で手首を切って死んだ。痛覚を麻痺させるため、アルコールを多量に摂取し、蛇口から湯を勢いよく噴き出させた状態にした白いバスタブに足を浸し、キャミソールと下着の姿で手首を剃刀で切り、死亡していた。当時、恭子が深町と知り合っていた形跡は無く、まだ幼かったとは言え、今もなお、真部にとっては解せないことばかりである。深町は、二人がどのようにして出会い、そして二人の間に何があったのかを語ろうとはしないため、深町に対し不信感にも似た感情を抱き、許せずにいる。