音古野紀行

残業代が払えないから残業禁止なのに土日で何とか取り戻せ（休日手当なし）という、限りなくブラックに近い零細企業に勤めるサラリーマン。
就職2年目で極めて忙しく、せっかく彼女ができても土日自主出勤のため会えるのは平日終業後だけという可哀想な人。
彼女とはいつもスーツ姿で会ってて、しかも女性と付き合ったことがなかったもんだから、
はじめての温泉旅行でこんな（←）格好で来てしまったため、あっさりフられた。
妹の美羽の事はすごく可愛がっていたのだが、中学生ごろから美羽が冷たくなってしまったように思えたため、
自分が嫌われてるんじゃないかと考えて一定の距離を置くようになってしまった。
温厚な性格で、押しに弱く頼まれると断れない若者で、ぶっちゃけ女性にとっては都合のいいオモチャや道具として見られやすい。
そういう事から、美羽は「お兄ちゃんは彼女に遊ばれてるだけ」と思ってる。
フラれたもののどうすればいいか分からず美羽に相談の電話をかけたら、
なぜか美羽が制服のまま旅行先の温泉に来てしまった。美羽のことは今でも可愛いと思ってる。