先生(おれ)とおまえと自由研究……、忘れられない夏の恋愛日記

「忘れられない夏の思い出、あなたにはありませんか ? 」
宗一の休日は自身の菜園で育てている野菜をめでる事 …… 。
まだケータイもネットも普及率が4%程度の90年代初頭、
片田舎に住み生活をする彼の日常は穏やかなモノでしかなかった。
無論同じところに住んでいる高校生がやれることなど、
部活かバイトか勉強か … そんなことくらいしかすることなんてない。
変わらない毎日 「永遠にこんな退屈な日々が続くのではないか? それも悪くない」
そんな暮らしに大きな刺激を与える存在が現れる …… 。
『先生 ?　私 …… 先生の事 …… 好き …… かも ? 』
「大人をからかうんじゃない……」 何度もそうあしらうがあきらめない。
彼女は自身が担任を務めるクラスの生徒だ。
若さからか、なんどもなんども想いを伝えようとする彼女 …… 。
「一時的な感情だ、あきらめろ …… 」 と冷たく突き放すも、中々折れてくれそうになかった。
懐かれてしまってしばらくした暑い日に、彼女から提案をされる。
『夏休みの課題である、自由研究の為に夏休みの間だけ恋人を演じてほしい』 …… と。
『片思いの女性と何の感情もない男性が一定期間恋人を演じたら、その恋は成就するか ? 』
それを研究し、自由研究として学校に提出したいと …… 。
廻りには絶対秘密で夏休みの期間に恋人を演じ、その結果をまとめたものを自由研究として学校に提出する。
果たして、本物の恋は芽生えるのか ?
“ 先生と生徒 ” だった彼らの忘れられない夏休みが始まる …… 。