「あ…」ティーエは、刺すような痛みに自らの胸を押さえた。「カ、カリスウェンさま…」無垢なる預言者は、理解した。自分と"水の貴公子"と呼ばれる青年が、絆で結ばれていることを。そして彼が死に近づいた故、この痛みを感じたのだ…と。叛意の容疑で告発されたカリスウェンは、裁判により十侯から追いつめられていく。その結末は火刑か?斬首か?圧倒的な窮地に、カリスウェンの中に未来を見た人々-ラクシ、ティーエ、グラウル…そして若い将校たちは、自らの全てを賭け、その救出に動くのだが。超大河ファンタジー第23弾。
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