おおふじひっこし大作戦 画集

木のひっこしなんて聞いたことありますか。作者の塚本こなみさんは、日本の女性樹木医第一号です。木のひっこしもします。樹齢1000年のもっこくの木をはじめ、巨樹、古木をたくさんひっこしさせました。現在、栃木県の植物園「あしかがフラワーパーク」にある大藤も、3年もの歳月をかけて、塚本さんがひっこしさせたものなのです。大藤は幹の直径が1メートルを超え、これほど巨大な藤のひっこしは、世界のどこにも成功した例がありませんでした。いったいどうやったのでしょうか? 試行錯誤をかさねながら、塚本さんが挑んだ、とてもめずらしい大藤のひっこしのお話です。
絵を担当しているのは、伝説の漫画家とも呼ばれる、一ノ関圭さんです。漫画では、『らんぷの下』『茶箱広重』『鼻紙写楽』(以上、小学館)などの作品があります。寡作ながら圧倒的な画力で知られる一ノ関さんが、大藤ひっこしの顛末をいきいきと描きだしています。