「泣きたいなら泣けよ」祖父母の葬式の日に、11歳の陽が放ったその一言が、八つ歳の離れた叔父の燎二との関係の始まりであった。それから五年後。久しぶりの再会を果たした二人は、急速にその距離を縮め、接近してゆく。はかなげで、いつも優しい微笑みを浮かべている燎二に対し、陽は次第に激しい恋心を抱くようになる。傷付けたくない。だけど燎二を誰にも触らせたくない、独占したい。あふれ出そうな想いを必死で抑えていた陽だったのだが、ある日キスをしてしまい…。表題作他三編と書き下ろしを収録した、甘いラブストーリー。
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