はじめまして、愛しています。

ep.1 夫婦は捨てられた子の本当の家族になろうと思った

时长: / 首播:2016-07-14
 自宅でピアノ教室を開いている梅田美奈(尾野真千子)のもとに、新しい生徒が母親とともにやってくる。だが、子どもの様子から音楽が好きではないと察した美奈は、「無理にやらせても上達しない」と、子どもの興味を引く特段の努力もせずあっさりとレッスンを終了。期待を裏切られた思いの母親は、「有名指揮者の娘だって聞いたから来たのに!」との捨て台詞を美奈に浴びせ、怒りもあらわに子どもを連れ帰ってしまう。反論せず、ただ頭を下げ親子を見送った美奈は、そのままトイレに駆け込む。
 「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
 便器に向かってうっぷんを吐き出す美奈。これが、誰も知らない美奈の日常だ。
 その晩、美奈は帰宅した夫の信次(江口洋介)から、近所でゴミ箱をあさるなど不審な生き物が出没するとの噂を聞かされる。変質者か、危険な動物か分からないというが、そんなことよりも今、美奈が案じなければいけないのは近々ある国際コンクールのことだ。10代の頃から夢見ているコンクールでの入賞。これまで49連敗で35歳を迎えてしまった美奈は、年齢制限のあるコンクールへの出場は今回が最後だと決めていた。
 そんな覚悟で美奈がピアノの練習をしている最中に、夫が言っていた不審なものが自宅の庭に侵入する。恐る恐るその正体を確かめると、それは予想だにしなかった幼い男の子だった!
 服も体も汚れ、無表情で何もしゃべらない男の子の素性は何一つ分からない。ただ、美奈の差し出したドーナツをむさぼる様子から、空腹であるということだけが分かる。
 その後、男の子は親から虐待を受けていたことが判明。その親もこの一カ月以上、姿が確認されないことから、男の子は養護施設に入ることになる。
 それから数日後、その男の子が、どういうわけか再び梅田家の庭に姿をあらわす。いまだ何も語らず、名前すら分からないという男の子が、二度も自分の家にやってきたことに運命めいたものを感じた夫は、密かに特別養子縁組について調べ始める…。

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