斎木靖男

外資系大手広告代理店〈ＭＣＥ〉の第一営業部にて部長を務めている、
45歳中年男性、中背、洋ナシ型肥満体型。

髪はだいぶ薄くなってきている、人のよさそうな顔をした、どこからどう見ても冴えないオッサン。
だが、同僚と温泉旅行に行くと驚かれるくらいの巨根。

妻を愛してはいたがセックスがもともとそんなに好きではなく、求められればする程度だった。
そんな妻の浮気が原因で離婚。
セックスレスが浮気の原因ということで、程度の差はあれ双方に非がある……ということになり
（それでも大分靖男に同情的且つ有利な内容だったが）、調停に従い財産分与をきっちりと行い、晴れて独り身に。

離婚初夜。
気ままな独身時代に戻ったかのような軽やかさを味わっていたところで〈みほ〉にサポ希望の声をかけられて、
気まぐれでそれを受け入れる。

そして妻以外の女を初めて味わい、その快楽に驚愕する。

これがセックスだというのなら、自分が今まで妻としてきたのは一体なんだったのだろうか？
絶頂の余韻と、自分の中に眠っていたケダモノがこの年齢にして目覚めたことに対する静かな驚きと、
みほを派手にイかせた満足感に酔いしれる靖男の耳元で、みほは〈次のお誘い〉を囁くのだった。

「おじさんは、お金ならたっぷり持ってるんだ」