#1 - 2022-7-26 02:38
日立温 (迈向大和抚子之路)
这作者2018年就开始投电击大赏,一直没选上……开始思考电击评委们的思路 不过年年投稿年年饮恨3次2次,的确挺懊恼的

2018  わたしはあなたの涙になりたい  通过3次选考   (原来那么早就写了)
2019  きみは永遠の花束                        通过2次选考    (感觉可能还是MW系的故事?)
2020  夜見霧めくるはめくらせない      通过3次选考(你真的差点写恋爱喜剧去啊)
2021  わたしはあなたの涙になりたい  通过3次选考   (一稿两投结果gagaga那边选上了)
2022 ミリは猫の瞳のなかに住んでいる(恭喜获得了金赏)
#2 - 2022-7-26 02:44
(迈向大和抚子之路)
看了下电击一共5关,结果连最终候补都没进过,也挺神奇
#3 - 2022-8-7 00:11
(mikoko的比喻内容)
感谢整理,这个让我想起了当年的电击金奖《明天,我会死去。你将重生。》。去wiki搜了一下,发现藤老师在书籍化的时候增加了妹妹的杀必死和改变保健老师的性别。所以电击还是站在商业角度看,如果故事原本就很沉重的内容,不太能吃下受众。这本拿不了电击,可能是故事内容不好修改,另一个可能是希望不要把这样作品投到这里来。作者后面改变写作风格估计是听了评委或者编辑的想法。
#3-1 - 2022-8-7 15:21
日立温
主要是电击的新人赏包括MW文库的,似乎投的入口是同一个,给哪边出是评选后决定的……所以他一开始投电击还挺理解,我看推上的讨论可能是因为这本设定的那个盐化病和20年前那本盐之街有点像 评委为了避嫌 加上本来前面几轮也不会好好看完全书 所以没选w 反正能在gagaga出我也挺高兴的……
#4 - 2022-11-6 07:24
(迈向大和抚子之路)
https://sai-zen-sen.jp/works/extras/sfa031/01/01.html  今天发现的,原来拿去投了那么多地方,挺意外的
#5 - 2022-11-6 07:40
(迈向大和抚子之路)
あまりにキレイな問題作に議論沸騰!
太田
それでは次、いきましょう! これは座談会する甲斐がある作品ですよ。

片倉
自分が推薦したのは、『わたしはあなたの涙になりたい』です。いわゆる難病ものです。体が塩になって死んでしまう「塩化病」という病がある世界で、お母さんをその病気で亡くした男の子が主人公です。傷心していた主人公は天才ピアニストの女の子と知り合って傷を癒やすのですが、2人が仲睦まじくなったところで女の子の塩化病が発覚します。タイムリミットが迫るなか、ワルシャワまでショパンの国際ピアノコンクールに行って束の間のランデブーを楽しんだりした後、ヒロインは亡くなります。その悲しみを癒そうと、主人公が思い出として書いた小説がこの作品、という体裁になっています。

太田
今はもう2021年だよ、令和だよ……。

丸茂
セカイ系を復古していこうっていう感じなんじゃないですか。僕はキツかった……。

持丸・岩間・磯邊・池澤 えっ、感動しましたよ。

太田
お〜、これにいまひとつ素直に感動できない僕と丸茂さんがマイノリティだね!

丸茂
でも僕は太田さんよりこういうジャンルに理解ありますからね! 難病ものが売れてることは確固たる事実じゃないですか。僕はあざといこともやるぞっていう気持ちでいますよ! それでもこの作品は手放しで評価できなかったけど……。まずは片倉さんの評価を聞きましょう。

片倉
この作品は難病もののよく言えば王道、悪く言えばテンプレですよね。この作者さんの趣味であろう音楽の話や映画の話、あるいはモチーフとしての太宰の本とかが、ベタなだけではなくちょっとお洒落に感じさせるところに個性があったと思いました。

丸茂
いや、個性というよりこの「ちょっとお洒落感」も含めてベタなんですよ!

岩間
最近の若者向けの日本映画の匂いがしますよね。これ系って集客があるんですよ!

丸茂
それ褒めているようで、ディスってません? でも言い得て妙だと思います。

太田
一定の需要にストレートに応えている作品ではあるのよ。そしてタイトル。これは非の打ち所がないタイトルです、素晴らしい。あの「セカチュー」は原題が『恋するソクラテス』だったんです。それを担当編集者が『世界の中心で、愛をさけぶ』に変えた。原題では100万部はいかないでしょう。『世界の中心で、愛をさけぶ』はエリスンへのオマージュとはいえどいいタイトルなんです。編集者が改題したタイトルって世間ではけなされがちだけど、「セカチュー」は100%いい仕事ですよ。みんな、世界の中心で愛叫びたいでしょ? そしてこの『わたしはあなたの涙になりたい』はそれに匹敵するくらいいいタイトルなんですよ。こういう小説を読みたいと思うような弱った心の時に「わたしはあなたの涙になりたい!」と思わない? 思うっしょ! そんな気持ちは少なくともどんな人でも1ミクロンはあることは否定できないと思う。

丸茂
でも太田さんはキツかったわけですよね?

太田
キツいよ! 僕、48歳だよ!? 全部が王道なところがキツい! プロローグに出てくるのが「別れの曲」で、しかもポリーニですよ。もう少し捻ろうよって思わない? ポリーニのショパンは傑作中の傑作中の傑作で、人類の遺産、ボイジャー何号に入れるCDを10枚選べって言われたら確実に入るレベルで、まさに人類が成し得た芸術の到達点なんですよ。むしろね。たいていの人類よりもポリーニは価値がある。だからポリーニを聴いて「いいね」って思うのって当たり前なんです。

丸茂
そういうおそらく通な人は敬遠してしまうけど、世間的には小洒落てると受け入れられるだろうアイテムのセレクトが徹底されてますよね。

片倉
マイナーすぎないところがいいんですね。

太田
マイナーすぎないっていうか……弩メジャーです。しかしそう、そのセレクトはこの小説を読みたいって思う人にはこれでいいんです。しかも死ぬ理由が「塩になる」ってのもいいじゃない? 嫌な感じ、しないじゃない? でもそれで本当にいいのか……片倉さんが話題にあげた汚物小説の方を見習ってほしいとさえ思ってしまう。あれは非の打ち所がない汚さがあるわけじゃない。こっちはあまりにもキレイなものしかないんですよ。これが汚物になる病気だったらどうですか?

片倉
泣けないどころか笑えちゃう作品ですよね。

丸茂
現実には人間は腐るわけですが、そういう部分を無視してキレイなところだけ掬いとるのって、暴力的な都合のよさだと思うんですよ。ところで作者さんがキャッチコピーで「アンチ難病もの」と主張している意図を汲めなかったんですけど、片倉さんはどう捉えました?

片倉
僕もそこは引っかかりました。好意的に捉えれば、こんな解釈もあると思います。最後にこの作品によって難病で死んでしまったヒロインのことは永遠に記録されているわけですよね。美しい形で。難病で人は死なない、救済はあり得るという意味での「アンチ難病」なのだと思いました。難病で人は死ぬけど、人の思い出は美しく残る、と。

丸茂
つまり「アンチ」じゃないじゃん! 豪速球ど真ん中ストレートの難病ものじゃん!

片倉
はい……作品の内容はいいと思いましたが、ここは十分に理解できませんでした。

太田
これは「Just The Two Of Us」的な黄金のコード進行で書かれた作品なんですよ。よくできているんです。

岡村
えっ、これよくできているんですか? 僕はこういうジャンルを全く読まないのでよくわからないのですが、病気についてこんなに緩い設定で話が進んで大丈夫なものなのですか?

丸茂
緩い、医学的説明が薄い、あえて緩くされた架空の病気は珍しくない印象です。

岡村
なるほど。それは僕が勉強不足でした。

丸茂
現状スマートじゃない部分も多いと思います。「塩化病」という1つの嘘だけで成立させるべきだと思いました。そしてここも議論になると思いますが、僕は現状の3.11についての描写は架空の病気よりもどうかと思っています。難病に加えて震災までも、現実にある悲惨さからキレイなところだけとって感傷のネタとして使っているように読めるんですよ。

持丸
感動した派を代表して僕からもひとこと表明すると、現実と嘘の混ぜ方の作者の手つきが乱暴なんですね。読みながら「混ぜるな危険」とアラームが点滅しっぱなしでした。なのにラスト近く、映像の中から死んだ彼女が語りかけてくるところは不覚にも涙腺が崩壊しました。このようなケレン味が作品のキモであることは間違いなくて、「セカチュー」とか「イマアイ」を読んだ時の戸惑いに似ています。それでも、この作者は「売れるために大事なものを捨ててるわけではない」というのが僕の直感です。悔しいが、これは有りだと思いました。

太田
僕も岡村さん派で基本はこういうジャンルを熱心には読まないんだけど、これは難病もののコード進行をしっかり押さえてあって、水準以上の作品なんです。ただ僕の好みじゃない。でもこういうのがウケるかもしれない。僕たちが見過ごしたら、他の出版社で大ヒットする可能性はあり得るんです。

岡村
マジか……僕の意見は全く参考にならない作品なんだということはわかりました。そこまで言い切れるならうちで出したほうがいいんじゃないですか。

太田
でもうちの作品じゃないかな……というのと、うち向きじゃないものをうちのものにする時にすごく批判を浴びる気がする。それとは逆に、うち向きじゃないものを取りいれていかないとおもしろくないという気も、する。しかし当然ながら! 担当はこの作品を好きじゃないとダメなんですよ。片倉さん……涙になりたい?

片倉
20年に一度くらいは、そういうときがあるかもしれません。

太田
今がその時というわけね!

『ノルウェイの森』は目指せるか?
太田
じゃあこの方と一度お話ししてみる?

丸茂
ちゃんとお話しした方がいいと思います。少なくとも現状は、福島に関しては著者に当事者性があったとしても軽々に許される書き方になってはいないのではないかと。また、作家さんがどのような意図でこの作品を「アンチ難病もの」として自負されているのか確認しないと、受賞を決めるのは危険だと思います。

岡村
「アンチ難病もの」であるかどうかに、丸茂くんはこだわるね。

丸茂
どんなに作家さんが一生懸命、真面目に書かれたものだとしても、難病ものは言ってしまえば病を感動のダシにするジャンルです。作家さんが「アンチ難病もの」と表現したのは、そのことを自覚している意識があるからだと思ったんですよ。でも作品からは読み取れなかった。

岡村
作品紹介文には「泣きながら書いた」って書かれてたよね。

丸茂
そう! 自覚されてない可能性がある……あざといことに無自覚なのは危ない。

太田
僕は自覚してないと思うな。丸茂さんの言う通り、本当に危険なんだよね……。でも、自覚してたらこの作品のよさの多くは消えてしまうと思います。

片倉
世間の福島への視線に対する不満のようなものはありましたね。ヒロインが福島出身のピアニストとしてすごく売れてしまうことに対して主人公が怒るシーンがあります。

丸茂
それがフォローにはならないと思うな。片倉さん、この作品からは震災要素を抜き去るべきか否か、どう思います?

片倉
あった方がいいと思います。

丸茂
ですよねえ……あった方が感動できるんだろうな。ちゃんと震災を感傷的に書けているんですよ。

太田
でもやっぱりあざと過ぎない? あざといと感じさせないあざとい書き方なら僕も「出しましょう!」ってなるんですよ。そう思うと『ノルウェイの森』ってやっぱり本当にすごい作品だよね。いま僕らがギャンギャン言っていることを全部完璧にやってのけているじゃない。要は時代背景としての学生運動の退潮があって、大して努力もしていない男が女の子からモテて、ヒロインの死があり感傷的だけど、しかし感傷的にすぎないという。

丸茂
『ノルウェイの森』における学生運動のような距離感で震災のことを書けていたらセーフラインだと僕は思うんです。

太田
そうそう! あと、固有名詞のセレクトって些末なようで、こういう作品では重要なんだよ。『ノルウェイの森』は聴こえてくるのが「Norwegian Wood」であって「Yesterday」ではない。ふつうの作家だったら「Yesterday」や「Let It Be」を選ぶのに。ここに春樹さんのセンスのよさが表れてる。この作品でショパンの「別れの曲」を堂々と持ってくるセンスは、「Yesterday」や「Let It Be」を選んでるってこと。つまり『ノルウェイの森』になってないんですよ。

丸茂
『ノルウェイの森』の系譜にある作品ですけどね。

太田
構造は同じ。背景には大きな社会問題がある。しかしそれはエッセンスであり、フレーバー。ただし、そこが重要であるがゆえに、君と僕のラブストーリーも大事ですと。いわゆるセカイ系の構造だよね。

片倉
でも王道を狙った姿勢は評価したいんですよ。この方は過去にも投稿してくれていたのですが、変化球すぎる作品が多かったんです。でも今回はド王道を持って来てくれた。確かに震災ネタには批判があるかもしれませんが、そう感じる人はそもそも、この作品の読者層ではないと思うんです。

岡村
なるほど、片倉くん自身はこの作品をおもしろいと思っているの?

片倉
おもしろさでいったらまあまあ、ですね。自分は完全な想定読者ではないから80点くらいしか感動できない。でもやっぱり泣かされてしまう、感動はしてしまうんです。そして、これで100点満点の感動ができる人が世にはいる気がします。

岡村
片倉くん自身が感動できているならいいじゃん。新人賞で感動する作品を読むことっていうのはなかなかないよ。担当編集がちゃんとその感動に素直に向き合えるんだったら、むしろやるべきでしょ。

太田
たしかに。反論できない。改稿をお願いして80点を100点にすればなおのこといい。

丸茂
僕もそう思います。片倉さんが受賞作に推すなら反対しません。

太田
一度話はしてみたいね。じゃあちょっと受賞する・しないはいったん置いておいて、片倉さんからコンタクトを取ってみましょうか。

片倉
はい、連絡させていただきます!

おわりに(後日)
片倉
作者さんとお話しさせていただきました。やはりこの作品はエンタメ小説としての詰めが今一つ甘いこと、難病ものに対する書き手としての姿勢がブレていることなどをお伝えしました。結論として、今回は受賞を見送らせていただくことにいたしました。

太田
この方の実力は確かなので、遠からず必ずどこかでデビューして活躍すると思います。ただ、この作品でデビューするのは作家さんの将来のためにもよくないという判断を今回は苦しんだ末にしました。次回作にすごく期待しています! というわけで、今回も受賞作なしです。賞金がさらに積み上がります。

一同
それでは、次回もご投稿をお待ちしております!
#5-1 - 2022-11-6 11:11
kj6w
竟然能在首页看到老师的讨论页(惊),老师发的日文对我而言的一大收获是证明了deepl的优秀(划去),不过deepl翻人名总会翻译出些奇怪的东西。不知道之前我问数学问题的那次有没有把它推进首页。可惜那次已经提前有人回答了我没能等到老师的答案(逃)
#5-2 - 2022-11-6 13:27
日立温
kj6w 说: 竟然能在首页看到老师的讨论页(惊),老师发的日文对我而言的一大收获是证明了deepl的优秀(划去),不过deepl翻人名总会翻译出些奇怪的东西。不知道之前我问数学问题的那次有没有把它推进首页。可惜那次...
孤独摇滚和水星魔女的讨论帖怎么没了,居然把我的小动作暴露了(害怕)
#5-3 - 2022-11-6 13:39
kj6w
三枝揺月 说: 孤独摇滚和水星魔女的讨论帖怎么没了,居然把我的小动作暴露了(害怕)
好像是讨论页的机制改成了显示最新回复,不过这些帖子我都是属于不愿点进去的,当然这样的话我就不能把这写讨论页当私聊老师用了(总感觉私聊还是太正式)
#6 - 2022-11-29 00:09
(轻文学杀手蟹)
在这里还是说一下我的看法:眼泪这个书,在不缺书源的电击小说大赏评审眼里肯定是因为结构问题被刷掉的。media works赏沉重向的书多了去,绝对不是内容取向的问题。单纯就是写的不够纯熟。
#6-1 - 2022-11-29 03:54
日立温
谢谢甚谁老师的观点,关于您在知乎和这里评论里写的那些话我一直都很认同。所以我一开始在评论里就写了“论技巧、论深刻、论催泪,和这本一个水平的作品其实多得是”,但作为新人赏水平的作品,我同样不觉得18年或者21年最后获赏在MW文库出版的那几部(逢う日、花咲く或者きみは雪をみることができない 不知道甚谁老师有没有读过?)在纯熟\结构上比眼泪要高明,但本身新人赏很多时候本身就是一念之间,我也很理解他没选上的原因,所以发这个豆知识只是单纯觉得有点可惜。但我个人读完眼泪还是很高兴他可以被gagaga文库选中的,毕竟比起在MW文库写自己都不能量产的眼泪,我还是希望他能在gagaga写不痛不痒的恋爱喜剧比较好吧。
#6-2 - 2022-11-29 03:55
日立温
忘了说了,欢迎甚谁老师开始用BGM,看您昨天补了很多条,期待以后能常常在首页见到您的书评了
#6-3 - 2022-11-29 04:06
甚谁
三枝揺月 说: 谢谢甚谁老师的观点,关于您在知乎和这里评论里写的那些话我一直都很认同。所以我一开始在评论里就写了“论技巧、论深刻、论催泪,和这本一个水平的作品其实多得是”,但作为新人赏水平的作品,我同样不觉得18年或...
他感觉比起恋爱喜剧,更适合写桥本纺那种感觉的。比如《掬光》。
#6-4 - 2022-11-29 04:19
日立温
甚谁 说: 他感觉比起恋爱喜剧,更适合写桥本纺那种感觉的。比如《掬光》。
原来如此,谢谢甚谁老师的意见。反正先看看他明年电击金赏的那部既不是催泪也不是恋爱喜剧的青春悬疑到底写得如何吧,不过从评委的意见来看,还是塞了一堆东西的毛病(特色?)依然还是没改掉。
#6-5 - 2022-11-29 04:24
甚谁
三枝揺月 说: 原来如此,谢谢甚谁老师的意见。反正先看看他明年电击金赏的那部既不是催泪也不是恋爱喜剧的青春悬疑到底写得如何吧,不过从评委的意见来看,还是塞了一堆东西的毛病(特色?)依然还是没改掉。
青春悬疑就是要往泣系上写才是王道啊。不过确实不知道他有没有这个学习能力,反正大八老师是没有。