ep.46 将軍になった女
时长: / 首播:2022-12-04
幕府の危機! 鎌倉殿の不在
建保7年(1219)1月27日の三代鎌倉殿・源実朝の横死は、日本中に多大な衝撃を与えました。『吾妻鏡』によると、翌1月28日に安達景盛をはじめ御家人百余名が悲嘆のあまり次々と出家しています。実朝がいかに御家人たちから慕われ、大きな存在であったのかがうかがえます。
政子、北条義時、大江広元ら幕府首脳陣にとっても、鎌倉殿の不在は危機でした。実朝は後鳥羽上皇から支援を受けて、父・頼朝をはるかに超える右大臣という武家ではきわめて異例の高い地位に昇った存在であり、実朝を失ったいま、幕府の求心力の低下は避けられません。公暁が鎌倉殿の座を欲していたように、源氏の血を引く者たちがその座を狙って謀反を起こし、幕府内が混乱に陥る危険性がありました。
新たな鎌倉殿を迎え、速やかに新体制を確立する必要があった鎌倉幕府。しかし、不信感を募らせた後鳥羽上皇との駆け引きは一層激しさを増し、粘り強く朝廷と交渉することを余儀なくされます。
幕府の危機! 鎌倉殿の不在
建保7年(1219)1月27日の三代鎌倉殿・源実朝の横死は、日本中に多大な衝撃を与えました。『吾妻鏡』によると、翌1月28日に安達景盛をはじめ御家人百余名が悲嘆のあまり次々と出家しています。実朝がいかに御家人たちから慕われ、大きな存在であったのかがうかがえます。
政子、北条義時、大江広元ら幕府首脳陣にとっても、鎌倉殿の不在は危機でした。実朝は後鳥羽上皇から支援を受けて、父・頼朝をはるかに超える右大臣という武家ではきわめて異例の高い地位に昇った存在であり、実朝を失ったいま、幕府の求心力の低下は避けられません。公暁が鎌倉殿の座を欲していたように、源氏の血を引く者たちがその座を狙って謀反を起こし、幕府内が混乱に陥る危険性がありました。
新たな鎌倉殿を迎え、速やかに新体制を確立する必要があった鎌倉幕府。しかし、不信感を募らせた後鳥羽上皇との駆け引きは一層激しさを増し、粘り強く朝廷と交渉することを余儀なくされます。