大正10年、若き青年・宮沢賢治は裕福な実家を飛び出して、東京へ家出してきていた。自活の道を歩みながら8か月に及んだ東京暮らしの間も、心をとらえて離さないのは最愛の妹・トシのことだった。夏の終わりのある日、ふいに届いた電報には『トシ ビヨウキ スグ カエレ』とある。大慌てで帰郷する賢治を待っていたのは、元気な様子のトシ。賢治の身を案じた父・政次郎の目論見にまんまと騙されたのだった。久々に帰郷した賢治は自分の胸を熱くする《何か》を見つけられずにいた。そんな中、東京で味わったコロッケを手作りし、家族と《分かち合う》ことから気づきを受け、《幸せを分かち合うこと》を自らの理想であると自覚し始める。それは、賢治の代表作『銀河鉄道の夜』の一節にある、《ほんとうのさいわい》であり、賢治の思想の根幹にあった《世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない》に通じるものだった。そして賢治はトシの志を受け継ぎ、新設されたばかりの稗貫農学校で教職に就くことを決心する。
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关联条目
- 书籍 宮沢賢治の食卓
日式浪漫传记
这个 贤治跟个二傻子似的bgm38 妹妹很可爱,大和抚子