「こういうものを描くために作家をやっているんだろう」--上遠野浩平
「ブギーポップ」、「事件」シリーズ、『私と悪魔の100の問答』の人気作家が渾身の力で描く「戦い」と「恋」の物語!
裏から世界を支配する「統和機構」が製造した戦闘用合成人間の琥依。
世界を根本から変えることができる能力を持つ危険人物の古猟邦夫。
命を狙う少女と狙われた男が巡りあい、恋が生まれた。
だが組織の命令に逆らうことなど、琥依に許されるはずもない。
「戦い」を運命づけられた少女を待ち受けるのは幸せか、それとも破滅か?
「そう、これは一目惚れの話よ。陳腐で俗っぽい、おもちゃみたいに幼稚な連中が如何にして、突発的な気持ちに振り回されて、何を押しつけられて、何を捨てさせられるかっていう、そういう話――」